こんなご時世だからこそ、原点を見つめ直すということは大切なことだと思います。
畔家が見つめ直した原点は「おむすび」。
綺麗に形は揃えなくて良いのです。
形を綺麗に揃えようと時間を掛ければ味も落ちてしまいます。
その工程は単純にして、奥が深い。
同じものでも違う味になる。
これがお料理のすごいところなのです。
熱々のものを握って塩をつける。
乾くと周りに塩の壁ができて、雑菌が入らない。
そもそも、おむすびというのは携帯食だから、衛生的にも利に叶っているのです。
安全、安心というのが、ちゃんと美味しさをともなう。
昔の人がやっていたことを、いまそのまま当たり前のことをやれば良い。
私たちの暮らしの中には全ての原点があって、料理をするということはその要であり、柱です。
食材に触れて、その背景にある自然とつながる。
そうすることで自分の中に心の置き場ができるのだと思います。