2018
08.20

稲穂の花

稲穂の花を見たことありますか?

稲にも花が咲くのです。でもそれが見られるのはとても貴重なことなのですよ。
稲の花は上から順番に5日間ほどかけて咲きますが、花が咲いている時間は午前中の2時間程と、とても短いので一般の方が目にすることは難しいのです。
稲の花は、咲くといっても綺麗な花びらがあるわけではありません。花びらは穂です。穂が開いて雄しべと雌しべが外に出て、自家受粉といって同じ花の雄しべの花粉で受粉をおこないます。

先に述べたように開花時間は2時間と短く、開花後は完全に閉じますので他の花から花粉がつくことも少ないのです。

生産農家は当たり前のように見ることができますが、生産農家や栽培している方でなければ中々お目にかかる事は少ないのです。

それでは、貴重な開花を撮影しましたので、観察してみましょう。

穂先が割れて、飛び出て見える白いものが雄しべです。
花粉は、雄しべの根元のあたりにかくれている雌しべに受粉します。
そうすると、めしべの下の部分が膨らみます。
その膨らんだ部分が、私たちが食べるお米になります。

更に拡大してみましょう。
穂先が割れて出てきた雄しべの様子が良くわかりますね。

花びらの代わりが、2枚に割れた穂です。そこから顔を出している白く細長いのが雄しべです。

雄しべの根元あたりに花粉が落ちている様子もわかると思います。これで同じ花の雄しべの花粉を雌しべが受粉し、この後穂は閉じて二度と開くことはなく、私たちが美味しく頂いているお米へと成長していくことになります。